毎年新たな選手が入団するプロ野球の世界。
支配下登録人数の決まっているプロ野球球団では
新入団選手の数だけ退団選手も出てくる。
退団後、ほかの球団に移籍する選手もいれば
海外や独立リーグ、社会人野球などで野球を続けるもの、
指導者や解説者、球団スタッフとして野球に携わる者もいるが
全員が全員、引退後も野球に携われるわけではない。
子供のころから野球をやっていて
野球だけをやって評価されてプロの世界に入った男たちだから
野球を取ってしまうと、第二の人生は不安になる。
ホークスOBでも、引退後に不祥事でメディアをにぎわせた元選手が何人かいたが、
選手が引退後の道筋を作るのも、これからのプロ野球界に必要と、
セカンドキャリアに対する動きも活発化している。
そんななか、ソフトバンクホークス選手のセカンドキャリアに注目して見る。
2017年ソフトバンクを退団する選手たちの進路先である。
鶴岡慎也捕手(36)→FA宣言し日本ハム復帰
斐紹捕手(24)→楽天西田とトレード
松坂大輔投手(37)→退団→現役続行希望→中日入団テスト受験へ
大隣憲司投手(32)→構想外→現役続行希望→12球団合同トライアウト受験→ロッテ入団テスト受験へ
山田大樹投手(29)→構想外→ヤクルトへ無償トレードで移籍
島袋洋奨投手(25)→構想外→育成で再契約
坂田将人投手(24)→戦力外→12球団合同トライアウト受験→BC栃木
カイル・ジェンセン内野手(29)→退団
以上8選手は、来年も野球を続ける選手たち。
それに対し、ソフトバンクを戦力外になり、野球を辞める選手は5人。
この5人の進路先はというと、
吉本祥二投手(24)→戦力外→ソフトバンク本社勤務
伊藤大智郎投手(24)→戦力外→ソフトバンク球団スタッフ
星野大地投手(24)→戦力外→12球団合同トライアウト受験→ソフトバンク本社勤務
東方伸友投手(22)→戦力外→12球団合同トライアウト受験→ソフトバンク球団スタッフ
柿木映二投手(20)→戦力外→ソフトバンク球団スタッフ
球団スタッフが3人、そして本社勤務が2人。
つまり全員がソフトバンクグループに就職したわけだ。
さらに2016年ソフトバンクを退団し今年は他球団でプレーした
これは勝手な推測だが、BCリーグの栃木へ移籍した坂田も
希望があればソフトバンクグループに就職できたのでは?
ソフトバンクホークスは、育成を含め毎年12球団で一番多く新入団選手を獲得している。
ということは当然ながらクビにする選手もほかの球団よりも多くなってしまう。
特に三軍は粗削りだが可能性のある選手を取得することが多く、
そのなかから全国的に無名だった千賀や甲斐がブレイクした反面、
二軍の出場さえほとんどかなわず戦力外になった選手もいる。
野球しかしていなかった元プロ野球選手のセカンドキャリアの道は厳しい。
先ほども書いたが何人かは「元ホークス選手逮捕」といった残念なニュースにもなってしまった。
だからこそ今年の戦力外選手が全員ソフトバンクグループに就職できたことは、今後のプロ野球界のセカンドキャリアに一石を投じるといってもいいのではないだろうか。
選手をかき集めるが駄目だったではサヨウナラではなく、
選手として頑張って、結果が出なかったらそこからはソフトバンクで働く。
このスタイルが今後も定着するなら、
野球少年を子に持つご両親も
「ソフトバンクで野球をやらせたい」
と考えるの親も増えると思う。
このながれ、ソフトバンクだけじゃなくて
新聞社や鉄道会社やIT会社もセカンドキャリアに親会社グループもありますよの道を築いていけたら、プロ野球の世界は「夢」だけではなく、セカンドキャリアの可能性も広がるのでは、と思う。
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